科学部
一目千本桜再生プロジェクト② 大河原町長からの激励と2校合同プロジェクト(科学部)
大河原町・柴田町には,一目千本桜という白石川沿岸にある桜並木があります。柴田農林高等学校では,毎年天狗巣病剪除作業を行い,この一目千本桜の美しい景観を守ってきました。しかし,植樹されている桜の多くは本来の寿命を超えてきており,衰弱している桜も多くなってきています。柴田農林高等学校では千桜部(せんおうぶ)を結成し,樹木用の活力剤を作成し,一定の効果が認められるものの,植樹されている場所の土壌の状況が良くなく,土壌改善が必要であることが判明しました。一方で,本校科学部では桜の植樹における土壌改善というテーマで研究を行っているため,土壌改善といった点では専門性に長けます。そこで,柴田農林高等学校の開発した活力剤と農業高等学校が今までの植樹活動で培ってきた高い排水性・通気性を有する土壌改善法を用いて,東北を代表する桜の名所、一目千本桜の景観を守ることを目標として,一目千本桜再生プロジェクトが発足しました。
一目千本桜再生プロジェクト① 柴田農林高校・沖縄県立北部農林高校との桜に関する情報交換会(科学部)についてはこちら
前回に引き続き,一目千本桜再生プロジェクトのため大河原町を訪れました。
(注)写真は平成31年おおがわら桜まつりが開催されていた時のものです。
はじめに大河原町役場を訪れ,大河原町長へ一目千本桜再生プロジェクトで本校が提案する竹式メッチャいい法について説明致しました。大河原町長から「一目千本桜は大河原町の誇りです。千年後まで桜で人を笑顔にできるように取り組みを続けていってほしい。」との激励を受け,その使命の重さに背筋が伸びる思いでした。
現地では,大河原町の樹木医である尾形政幸先生より,一目千本桜の現状と問題点について教えていただきました。
一目千本桜再生プロジェクトのために試行錯誤し編み出した土壌改善育樹法である竹式メッチャいい法を実践。無数に穴の開いた竹を地中に入れ,さらに排水層を作ることで通気性と排水性の改善が期待できます。
取材に来ていた記者に竹式メッチャいい法の有用性を説明する科学部生徒。
その後,柴田農林高等学校千桜部が開発した桜用活力剤を受け取り,
竹式メッチャいい法で地中に入れた竹に注入していきました。
一目千本桜再生プロジェクトは宮城県農業高等学校の竹式メッチャいい法と柴田農林高等学校の活力剤が揃ってこそ成立する合同プロジェクトです。
大河原町役場のみなさま,宮城県柴田農林高等学校のみなさま,本日はありがとうございました。今後もより一層励んで活動をしていきます。