学校長挨拶

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 本校は,今年で創立137年目を迎えます。その歴史は明治8年開所の植物試験所を前身とし,明治18年7月に宮城農学校(第一種農学校)として誕生し,昭和50年4月文部省より自営者養成農業高校に指定され,昭和52年3月自営者養成農業高校として生まれ変わりました。しかし,平成23年3月に発生した東日本大震災により,壊滅的な被害を受け,三校に分散しての授業や仮設校舎での学校生活など7年の歳月を経て,平成30年1月現在の地(名取市高舘)に新校舎が竣工し,4月から供用が開始されています。最も新しい施設設備を有する調和のとれた農業高校です。

 この間,卒業生は2万2千余名を越え,地域農業の先駆者としてのみならず,産業・経済・教育・地方自治や国政等の各界で活躍されており,まさに全国に名を馳せた文武両道の高等学校です。「自啓」の校訓のもと,「自然を愛し,心身ともに健康でたくましい生徒を育てる」学校として,教育実践に意欲的に努めています。

 現在,農園科9クラス,生活科3クラス,食品化学科3クラス,農業機械科3クラスの合計18クラスに併せて男子385名,女子325名,計710名が在籍しており,元気に学んでいます。

 今春の卒業生の進路状況は,国公立・私立四年制大学23名,短大6名,大学校21名,高等技術専門校7名,専門・各種学校53名,公務員5名,民間就職94名となっています。

 農業クラブ活動や部活動なども盛んで,昨年は農業経営者クラブが第9回高校生ビジネスプラン・グランプリでグランプリ,全国高校生「私のしごと」作文コンクールで文部科学大臣賞,第7回スマイルフードプロジェクトin東北2021で最優秀賞,第72回日本学校農業クラブ全国大会意見発表会Ⅱ類で優秀賞,作物専攻班が第15回あなたが選ぶ日本一おいしい米コンテスト高校生部門で最優秀賞,農業クラブ牛部が第49回毎日記録賞で全国農業高校長協会賞と東京農業大学学長賞,科学部が公益財団法人「さくらの会」からさくら功労者を受賞,ウエイトリフティング部が全国大会で個人入賞をそれぞれ獲得するなどの活躍がありました。運動部は多くの部が県大会上位入賞・東北大会や全国大会で活躍しています。文化部も各種発表会等で全国表彰などを受け活発に取り組んでいます。農業クラブ活動では,地域や企業と連携した取り組みを展開して,高い評価を得ています。

 さて,東日本大震災から11年を経て,感謝の気持ちを忘れず新転地5年目の学校生活をスタートしました。宮農は新たなステージで,様々な地域課題に向き合いながら,より地域に愛される学校を目指して生徒職員一丸となって取り組んでまいります。保護者の皆様,地域の皆様,同窓生の皆様の御支援と御協力をお願い申し上げます。また,中学生の皆さんには,本校を理解していただき,多くの皆さんが本校を志望されることを期待しています。

 校 長 阿部 幸弘