2025年2月の記事一覧
【科学部】東京大学大学院農学生命科学研究科 金鍾明 特任准教授による技術指導
科学部では、東日本大震災で被災した海沿いに桜を植樹してきましたが、異常気象の影響で高温障害に直面し、桜が枯れる事態が発生しています。そこで、「植物に酢酸を与えることで乾燥に強くなるメカニズム」を発見し、その研究成果を論文として発表された東京大学大学院農学生命科学研究科の金鍾明特任准教授(兼アクプランタ株式会社CEO代表取締役社長)に技術指導をお願いしたところ、快く引き受けていただくことができました。
はじめに、科学部での研究活動について報告を行いました。
その後、施設案内を行い、クリーンベンチでは実際に桜をどのように培養しているかを説明しました。
培養棚では、その後の管理方法についても伝えました。培地に関しては、「このようにすればより良い効果が得られるのではないか」と、私たちがこれまで思いつかなかったようなアドバイスをいただくことができました。
順化室では、フラスコから出した桜の管理について説明を行いました。ここでは、品種間の生育差についての質問もありました。
施設案内の最後には、順化後の桜の生育について説明し、実際に外に出て仮植されている桜について説明を行いました。
後半は金鍾明先生から「植物に酢酸を与えることで乾燥に強くなるメカニズム」についての講演をいただきました。講演後の質疑応答も大変盛り上がり、終了予定の12時を大きく超え、15時まで続きました。
また、試供品として、酢酸を用いたアクプランタ株式会社製の農業資材「Skeepon」をいただくことができました。今後の実験で活用していきたいと考えています。
金鍾明先生、本日はありがとうございました。本日学んだことを糧に、今後も一層励んで活動を続けていきます。
【科学部】クビアカツヤカミキリ標本が届く(埼玉県立所沢北高等学校生物部より)
特定外来生物であるクビアカツヤカミキリによる桜の食害が拡大しており、被害拡大防止のため桜の伐倒が続いています。被害は急速に広がっており、一部の自治体では捕殺に報奨金を支給しています。現在、北関東が侵入の北限とされ、宮城県ではまだ確認されていませんが、認知が遅れています。この問題について、イオンエコワングランプリの最終審査会でお会いした、クビアカツヤカミキリの拡大阻止を目的に研究を行っている埼玉県立所沢北高等学校生物部に相談したところ、クビアカツヤカミキリの標本を提供していただきました。
標本は埼玉県立所沢北高等学校生物部の生徒が作っています。その精巧さに唖然としました。
標本の他、フラス(幼虫が排出する木くず・糞の混合物、クビアカツヤカミキリがいることの判断材料)も提供していただきました。
埼玉県立所沢北高等学校生物部の皆さま、標本およびフラスのご提供、誠にありがとうございました。今後もクビアカツヤカミキリの認知拡大と拡大阻止に努めてまいります。
【科学部】文部科学大臣賞受賞
『SYDボランティア奨励賞』は、学校や地域でのPTA、子ども会、団体・グループなどのボランティア活動において、画期的で新しい試みを展開したり、優れた活動によって著しい効果を上げたグループ・団体を顕彰するもので、最高賞は文部科学大臣賞となっています。
本日は、SYDボランティア奨励賞贈呈式での活動発表のために、東京都渋谷区にあるSYDホールを訪れました。
発表では、地元で始まった東日本大震災で被災した地域への10年以上にわたる桜の植樹活動を成功させるための研究について紹介しました。そして、その研究が植物を暑さに強くする活力剤の開発にたどり着き、世界の植物を救う内容となったことについて、分かりやすく発表することができました。
これまでのボランティア活動の成果が認められ、文部科学大臣賞を受賞し、副賞として賞金20万円をいただくことができました。
公益財団法人修養団の皆さま、本日はありがとうございました。今後も一層励んで活動を続けていきます。
【科学部】手倉田くじら保育園での桜植樹
本校と同じく名取市にある手倉田くじら保育園では、くじら組(5歳児)のこどもたちが考えた「くじら組でやりたいこと」のひとつに「桜の樹を植えたい」想いがありました。
新しい園庭にこどもたちと植樹をするにはどうしたらよいかと考えていた時に、宮城県農業高等学校科学部の「桜プロジェクト」の活動を知り、お話をいただいたのが今回の植樹のきっかけでした。
植樹式前日は、授業が終わってから暗くなるまで事前準備を行いました。
植樹式当日、桜の苗木の由来と植樹法を伝えている様子です。
くじら組(5歳児)のこどもたちとその保護者とともに土入れを行いました。
手倉田くじら保育園の職員のみなさま、参加していただいたみなさま、本日はありがとうございました。今後もより一層励んで活動をしていきます。