科学部
農業から世界とつながる!JICA筑波「農業高校生国際協力実体験プログラム」に参加しました
8月27日、JICA筑波で開催された「農業高校生国際協力実体験プログラム」に、本校から3名の生徒が参加しました。このプログラムは、農業を学ぶ高校生がJICA研修員や国際協力に携わる方々との交流、農業体験、ワークショップなどを通して、農業と国際協力とのつながりについて学ぶものです。
まずは全国の農業高校生と交流!
最初は、参加者同士のアイスブレーキングです。自己紹介に加え、言葉を使わず身振りで自分を伝える「サイレント自己紹介」にも挑戦しました。初対面同士でしたが、活動を通して自然と笑顔や会話が生まれ、全国から集まった仲間との距離が一気に縮まりました。
JICA研修員との交流① 世界の農業を知る
続いて、開発途上国から稲作技術を学びに来ているJICA研修員との交流を行いました。事前に準備した資料を使って本校の取組を紹介するとともに、研修員からはそれぞれの国の農業について話を伺いました。英語や身振りを交えながら、農業という共通のテーマを通して交流を深めました。
また、本校が研究を進めている桜の老木化問題についても紹介しました。宮城県柴田町の「一目千本桜」では、樹齢100年を超える桜が多く、老木化が地域の課題となっています。そこで、その現状や研究についてまとめた桜のしおりをJICA研修員の方々に手渡し、地域の桜が抱える課題と、桜を次の世代へつなぐための取組を伝えました。農業や環境が抱える課題は国や地域によって異なりますが、自分たちの地域の課題を海外の方々に伝えることも、今回の国際交流の一つとなりました。
JICA研修員との交流② 一緒に稲刈り!
続いてJICA筑波の圃場へ移動し、研修員と一緒に稲の収穫を体験しました。実際に田んぼに入り、作業をしながら交流することで、室内とはまた違った形で自然と距離が縮まっていきました。農業という共通点を通して、国や言葉の違いを越えて交流できることを実感する時間となりました。
お昼ごはんも国際協力!「NERICA米」をいただきました
昼食には、アフリカの米「NERICA(ネリカ米)」を使った料理をいただきました。JICA職員や海外協力隊経験者の方々とも交流し、農業を専門とする人々がどのように国際協力に携わっているのかについて話を伺いました。「農業を学ぶことが世界につながる」ことを、食と交流の両面から感じる時間となりました。
「農業×国際協力」の分野で活躍する先輩たちと語ろう!
午後は、「農業×国際協力」の分野で活躍する先輩方との交流です。これまでの経験や現在の仕事、国際協力に関わるようになったきっかけなどについて直接お話を伺いました。農業を学んだ先にはどのような仕事や生き方があるのかを知り、農業高校での学びが世界へとつながる可能性について考える機会となりました。
ワークショップ① 自分たちにできる活動を考える
続いて、「もしJICA海外協力隊になったら!」をテーマにしたワークショップに取り組みました。開発途上国の農業課題について、「なぜその課題が起きているのか」「解決するためには何が必要か」「自分たちに何ができるか」をグループで話し合いました。他校の高校生と意見を出し合い、付箋を使って課題の原因や解決策を整理しながら、活動案を形にしていきました。
ワークショップ② みんなの前で活動案を発表!
グループでまとめた活動案は、最後に参加者全員の前で発表しました。学校や学年の異なる仲間と一緒に一つの答えをつくり、それを自分たちの言葉で伝えるところまで挑戦。他のグループの発表からもさまざまな考え方に触れ、国際協力では相手の立場に立って考え、周囲と協力しながら行動することが大切であることを学びました。
すべてのプログラムを終え、参加証をいただきました
すべてのプログラムを終え、最後にJICA筑波の方から参加証をいただきました。JICA研修員との交流や稲刈り、国際協力に携わる方々との対話、全国の高校生とのワークショップなど、普段の学校生活では得られない多くの学びが詰まった一日となりました。
そして、もう一つの目的。「玉夢桜」との再会
今回のJICA筑波訪問には、もう一つ楽しみにしていたことがありました。それは、JICA筑波に植樹した本校オリジナル品種「玉夢桜」との再会です。プログラムの合間を利用して生育状況を確認すると、植樹した当時と比べて見違えるほど大きく成長していました。そこで、枝や樹形の状態を確認しながら管理作業を行いました。
玉夢桜とJICA、3年間続く交流
JICAとの玉夢桜を通した交流は、3年前に始まりました。JICA課題別研修の視察先として本校を訪れた海外研修員に、東日本大震災後に桜を用いて取り組んできた地域復興活動を紹介し、「玉夢桜」の移植を体験していただきました。その翌年には、より多くの海外の方々に東日本大震災とその後の復興について知ってもらうため、JICA筑波で研修員の皆さんと一緒に玉夢桜を植樹しました。そして今回、再びJICA筑波を訪れ、成長した玉夢桜を自分たちの手で管理することができました。移植する、植える、そして育てる。玉夢桜の成長とともに、JICAとの交流も続いています。この桜が、JICA筑波を訪れる世界各国の方々に、東日本大震災からの復興と、宮城と世界とのつながりを伝える存在になってくれることを願っています。
JICA筑波の皆様、JICA研修員の皆様、そして全国から参加した高校生の皆様、貴重な学びの機会をありがとうございました。
2023年 JICA課題別研修にて外国人研修員への桜プロジェクトの活動報告はこちら
「桜萌芽システム」全国へ!高校生ボランティア・アワード2026に出場
8月4日・5日の2日間、東京都の新宿住友ビル三角広場で開催された「高校生ボランティア・アワード2026」に、桜プロジェクトチームが出場しました。
本大会は、公益財団法人風に立つライオン基金が主催し、全国でボランティア活動や探究学習、SDGsの取組を続ける高校生が、日頃の活動を発表し、互いに交流する大会です。本校は、柴田町の一目千本桜が抱える老木化の課題と、ひこばえを活用して桜を次世代へつなぐ活動を発表しました。
会場到着後は、メンバーで協力してポスターや展示資料を設置し、発表に向けたブースづくりを行いました。
限られたスペースの中で研究の目的や成果が伝わるよう、資料の配置や説明の流れを確認しながら準備を進めました。
発表が始まると、全国各地の高校生や一般来場者の皆様に、柴田町の桜が直面している老木化の現状や、本校が開発した「桜萌芽システム」について説明しました。
ポスター発表には、テツandトモのお二人、高城れにさん(ももいろクローバーZ)、さだまさしさんも足を運び、本校の発表に耳を傾けてくださいました。柴田町の桜が抱える地域課題と、その解決に向けた研究を直接お伝えできたことで、地域から始まった取組が多くの人へ、そして全国へと広がっていく手応えを感じる貴重な機会となりました。
全国から集まった高校生との交流を通して、それぞれの地域が抱える課題や、その解決に向けた多様な取組について学ぶことができました。活動内容は異なっていても、「誰かの役に立ちたい」「地域をより良くしたい」という共通の思いに触れ、大きな刺激を受けました。今回の経験を今後の研究と地域活動に生かし、これからも地域の皆様と連携しながら、桜を未来へつなぐ取組を進めてまいります。
ボランティア・アワードについてはこちら
おまけ
大会の合間には、新宿御苑に植樹されている本校オリジナル品種の桜「玉夢桜」も見学しました。久しぶりに目にした玉夢桜は、想像していた以上に大きく成長しており、その立派な姿に驚きました。本校で生まれた桜が東京の地で大切に育てられ、しっかりと根付いていることを実感できる、うれしい時間となりました。
新宿御苑での玉夢桜植樹はこちら
桜再生報告会で研究成果を発表~地域とともに一目千本桜の未来を考える~
7月23日(木)、柴田町船岡公民館で開催された「桜再生報告会」に、桜プロジェクトチームが参加しました。
当日は、柴田町議会、柴田町イベント実行委員会、柴田町役場、柴田町民など、総勢60名を超える皆様が参加し、一目千本桜の再生と今後の保全について考えました。
本校からは、老木化したソメイヨシノの「ひこばえ」を人為的に発生させる「桜萌芽システム」について発表しました。河川管理上の制約により新たな植樹が難しい現状や、桜萌芽剤と根への傷処理を組み合わせた研究内容、柴田町で進めている実証実験の成果を紹介しました。
報告会終了後には、一目千本桜の老木で実施している実証実験地へ移動し、桜萌芽システムを実施した樹木へ散水を行いました。ひこばえの生育状況を確認しながら、今後も継続して経過観察を進めていきます。また、当日はNHKによる取材も行われ、本校の研究活動や、地域と連携した取組について取材していただきました。
その後、白石川だいすき倶楽部から、紙芝居「一目千本桜」を聞かせていただきました。桜が植えられた歴史や、地域の方々が守り続けてきた思いに触れ、改めて、自分たちの研究が地域の宝である桜を未来へつなぐ取組であることを実感しました。
今回の活動は、研究成果を地域の皆様へ直接お伝えするとともに、一目千本桜の歴史と未来について、行政・地域・学校が一緒に考える大変貴重な機会となりました。今後も柴田町や地域の皆様と連携しながら、桜を未来へつなぐ研究と普及活動を続けてまいります。
桜萌芽システム、全国へ! ~大阪教育大学附属高等学校平野校舎とオンライン交流を実施~
7月18日(土)、本校 桜プロジェクトチーム は、大阪教育大学附属高等学校平野校舎の生徒・教員の皆様と、Zoomによるオンライン交流会を行いました。
大阪教育大学附属高等学校平野校舎では、「桜を未来につなぐ研究」をテーマに探究活動を進めており、その中で本校が取り組む「桜萌芽システム」に関心を持っていただいたことから、今回の交流が実現しました。
当日は、本校から「時をかける桜」と題して、老木化した桜をひこばえによって世代更新する「桜萌芽システム」の仕組みや、柴田町での実証実験、地域との連携について紹介しました。
大阪教育大学附属高等学校平野校舎では、クビアカツヤカミキリ対策の研究と、老木化した桜を未来に残していく研究をそれぞれ進めていく予定です。また、大阪でも桜萌芽システムの実証実験を行い、気候や環境の違いによる効果を比較・検証することで、より実用性の高い技術へ発展させたいとの考えが示されました。
本校も共同研究への協力を了承し、技術提供、実験方法の共有、継続的な情報交換を行うとともに、桜萌芽剤のサンプル、安全データシート(SDS)、詳細な作製手順を提供し、大阪での実証実験を支援していきます。また、本校は大阪で蓄積されるクビアカツヤカミキリの研究データを共有していただき、宮城県への侵入に備えた対策や普及啓発に役立てていく予定です。
今後も両校が連携し、それぞれの研究成果を共有しながら、桜を未来へつなぐ新たな技術の確立を目指していきます。
日本顕微鏡学会「中高生によるポスター発表」で最優秀賞を受賞しました
5月25日(月)、仙台国際センターで開催された公益社団法人日本顕微鏡学会 第82回学術講演会「第3回中高生によるポスター発表」に、本校 桜プロジェクトチーム が参加し、発表した「ナノテラス解析を活用した桜萌芽システムの開発」が最優秀賞を受賞しました。
本大会は、全国の理数科や科学部などで科学研究に取り組む高校生が集う全国規模の研究発表会です。各校が日頃の研究成果を発表する中、本校の研究が最高賞である最優秀賞に選ばれました。
本研究では、次世代放射光施設「ナノテラス」を活用した内部構造解析の成果を基に、老木化した桜を未来へつなぐ「桜萌芽システム」について発表しました。ナノテラスは、物質の内部構造をナノレベルで解析できる最先端の研究施設であり、「巨大な顕微鏡」とも呼ばれています。その解析結果をもとに、独自に開発した桜萌芽剤と根への刺激処理を組み合わせ、老木化した桜から「ひこばえ」の発生を促し、桜並木を次世代へ継承する新たな技術を紹介しました。
今回の参加は、宮城県新産業振興課および東北大学のご紹介により実現したものです。当日は、多くの大学研究者や企業の皆様から研究内容についてご質問やご助言をいただき、生徒たちにとって大変貴重な学びの機会となりました。また、全国の高校生による研究発表に触れることで、科学的な視点や研究の進め方について多くの刺激を受けました。
今回の受賞を励みに、今後も地域課題の解決に貢献する研究活動を継続し、その成果を積極的に発信してまいります。
最後になりましたが、本研究にご協力いただきました宮城県新産業振興課、東北大学、日本顕微鏡学会をはじめ、関係機関の皆様に心より感謝申し上げます。
仙台市科学館で研究発表と科学実験教室を行いました
6月28日(日)、仙台市科学館で開催された「やってみてサイエンス in 仙台市科学館」において、研究発表と科学実験教室を行いました。
ポスター発表では、「時をかける桜 ~老木化する桜を未来へつなぐ~」と題し、老木化が進む桜を未来へつなぐための研究活動について紹介しました。
桜の現状や研究の目的、これまでの取り組みについて、来館者の皆さまにポスターを用いて説明しました。
科学実験教室では、「たねはなぜとぶ? ~自作パラシュートの作成と風の実験~」を実施しました。
はじめに、参加した子どもたちは、生徒の説明を聞きながら自作パラシュートを作成しました。身近な材料を使い、楽しみながら実験の準備を進める様子が見られました。
完成後は、実際にパラシュートを飛ばす実験を行いました。子どもたちは、パラシュートの落ち方や風の影響を観察しながら、植物の種が風に乗って遠くへ運ばれる仕組みについて楽しく学びました。
当日は、研究発表を熱心に聞いてくださる方や、実験教室に参加してくださる方が多く、大きな励みとなりました。自分たちの研究や科学の面白さを、相手に合わせて分かりやすく伝える貴重な機会となりました。
今後も地域課題の解決につながる研究活動と、科学の楽しさを伝える活動の両方に取り組んでいきます。
BS朝日「Fresh Faces」に桜プロジェクトチームが出演しました!
6月27日(土)、BS朝日「Fresh Faces」に、「桜プロジェクトチーム」が出演しました。
番組では、東日本大震災をきっかけに始まった桜プロジェクトの活動や、未来へ桜を残すために取り組んでいる「桜萌芽システム」の研究などが紹介されました。
見逃してしまった方のために、番組はYouTubeでも公開されています。ぜひご覧ください。
今後も、地域の皆様とともに「未来へ桜をつなぐ」活動に取り組んでまいります。
柴田町さくらの会総会で活動紹介を行いました
6月14日(日)、柴田町さくらの会総会に本校の生徒が参加し、これまでの活動について紹介しました。
当日は、柴田町さくらの会の皆様をはじめ、大河原町さくらの会の皆様にもご参加いただき、一目千本桜の保護や再生に向けた取組についてお話しする貴重な機会となりました。発表では、桜の老木化と本校で研究を進めている「桜萌芽システム」について紹介しました。地域の大切な桜を未来へつなぐために、自分たちにできることを考えながら発表しました。今回の総会を通して、柴田町の桜が多くの方々に支えられていることを改めて実感することができました。今後も地域の皆様と連携しながら、桜の保護・再生に向けた活動を続けていきます。
伊具高校で玉夢桜の手入れを行いました
本日、伊具高校を訪問し、本校オリジナル品種「玉夢桜」の手入れを行いました。今回は、現地から「樹形が安定しない」との声を受け、生育環境を見直すための作業を行いました。
植え穴を掘り、植え付けに適した土を準備し、再植樹に向けた作業を進めました。また、樹形を整えるため、大きく曲がってしまった箇所で芯止めを行いました。初夏の剪定は樹木への負担も大きく、一般的には難しい作業ですが、生徒たちは慣れた手つきで芯止めや剪定を行い、剪定箇所には薬剤を丁寧に塗布しました。
さらに、これから迎える初夏の高温に備え、本校で開発した「桜色活力剤」も使用しました。
※「桜色活力剤」は、桜に「塩害耐性」「高温耐性」「乾燥耐性」を付与する、本校で開発した活力剤である。詳細はこちら
植え直し後には、防草シートの設置まで行い、今後の生育を支える環境を整えました。
当日は、伊具高校の先生方にも作業の様子を見ていただきながら進めました。今回の活動を通して、伊具高校の先生方が大切に管理してくださっている様子を拝見し、玉夢桜が本当に温かく見守られていることを感じました。これからも、桜を未来へつなぐ取組を続けてまいります。
名取市図書館で桜プロジェクトチームの活動展示中
本日、名取市図書館にて桜プロジェクトチームの活動内容の展示作業を行いました。展示は6月中を予定しており、本校の取組を多くの方に知っていただける機会となります。
協力しながら掲示物の位置を確認し、パネルやポスターを一つ一つ丁寧に設置しました。これまで取り組んできた桜の研究や地域での活動内容が来館者の皆様に伝わるよう、見やすさや配置を工夫しながら準備を進めました。
展示では、桜プロジェクトチームの研究の歩みや、地域と連携して進めてきた実践活動について紹介しています。
また、数量限定ではありますが、樹齢100年を超えるソメイヨシノの樹皮を活用したキーホルダー付きのブックマークも配布しています。これらのブックマークには、老木化が進む桜の現状を多くの方に知っていただきたいという思いを込めています。
名取市図書館での展示は6月中を予定しています。お近くにお越しの際は、ぜひご来館ください。