震災伝承の新たな形「かたりべガチャ」体験報告
2025年6月29日(日)午後、岩沼市「いわぬまひつじ村」で開催された『3.11 かたりべガチャ』プレイベントに参加しました。本イベントは、東日本大震災の記憶と教訓を、より多くの人に伝えていくための新たな取り組みです。「いわぬまひつじ村」は、かつて桜の植樹を行った場所であり、今回の参加はそのご縁から生まれたものです。
■ 震災の記憶を「ガチャ」で伝える新しい試み
「3.11 かたりべガチャ」は、被災者の証言を録音し、QRコード化してカプセルに封入、来場者がガチャを回して音声を聞くというユニークな伝承の仕組みです。
語り部には、当時小学生だった方や外国人、高齢者、障がいのある方など、多様な背景を持つ人々が協力しており、「わたしの震災ストーリー」として幅広い声が収録されています。
当日は、実際に来場者がガチャを回し、カプセルから出てきたQRコードをスマートフォンで読み取り、音声を聴く体験を通して、震災の記憶に静かに向き合う姿が見られました。
本イベントにはNHKの取材も入り、「かたりべガチャ」の意義や今後の広がりに高い関心が寄せられました。
■ ひつじとのふれあいで広がる学びと交流
会場では、ひつじとのふれあい体験やえさやり体験も行われ、多くの家族連れで賑わいました。ひつじ村の年間来場者はおよそ2万5千人。震災を知らない子どもたちが動物とのふれあいを通して語り部の声に触れ、未来への学びにつながる場となっています。
■ 7月からの本格稼働に向けて
今回のプレイベントは、4月・5月の語り部募集と録音編集を経て実施されたお披露目の場となりました。7月に内容の最終調整が行われ、8月より本格稼働が開始される予定です。「語り継ぐ」「ふれあう」「考える」——この3つの体験が一体となった新しい学びの場が、被災地の今を支え、未来へとつながっていきます。
■ 皆さまもぜひ現地へ
本校は今後も、地域とのつながりを大切にし、復興と伝承に関わる学びを継続していきます。ぜひ、岩沼市「いわぬまひつじ村」へ足をお運びいただき、「3.11 かたりべガチャ」を体験してみてください。