科学部
【科学部】東京大学大学院農学生命科学研究科 金鍾明 特任准教授による技術指導
科学部では、東日本大震災で被災した海沿いに桜を植樹してきましたが、異常気象の影響で高温障害に直面し、桜が枯れる事態が発生しています。そこで、「植物に酢酸を与えることで乾燥に強くなるメカニズム」を発見し、その研究成果を論文として発表された東京大学大学院農学生命科学研究科の金鍾明特任准教授(兼アクプランタ株式会社CEO代表取締役社長)に技術指導をお願いしたところ、快く引き受けていただくことができました。
はじめに、科学部での研究活動について報告を行いました。
その後、施設案内を行い、クリーンベンチでは実際に桜をどのように培養しているかを説明しました。
培養棚では、その後の管理方法についても伝えました。培地に関しては、「このようにすればより良い効果が得られるのではないか」と、私たちがこれまで思いつかなかったようなアドバイスをいただくことができました。
順化室では、フラスコから出した桜の管理について説明を行いました。ここでは、品種間の生育差についての質問もありました。
施設案内の最後には、順化後の桜の生育について説明し、実際に外に出て仮植されている桜について説明を行いました。
後半は金鍾明先生から「植物に酢酸を与えることで乾燥に強くなるメカニズム」についての講演をいただきました。講演後の質疑応答も大変盛り上がり、終了予定の12時を大きく超え、15時まで続きました。
また、試供品として、酢酸を用いたアクプランタ株式会社製の農業資材「Skeepon」をいただくことができました。今後の実験で活用していきたいと考えています。
金鍾明先生、本日はありがとうございました。本日学んだことを糧に、今後も一層励んで活動を続けていきます。
【科学部】クビアカツヤカミキリ標本が届く(埼玉県立所沢北高等学校生物部より)
特定外来生物であるクビアカツヤカミキリによる桜の食害が拡大しており、被害拡大防止のため桜の伐倒が続いています。被害は急速に広がっており、一部の自治体では捕殺に報奨金を支給しています。現在、北関東が侵入の北限とされ、宮城県ではまだ確認されていませんが、認知が遅れています。この問題について、イオンエコワングランプリの最終審査会でお会いした、クビアカツヤカミキリの拡大阻止を目的に研究を行っている埼玉県立所沢北高等学校生物部に相談したところ、クビアカツヤカミキリの標本を提供していただきました。
標本は埼玉県立所沢北高等学校生物部の生徒が作っています。その精巧さに唖然としました。
標本の他、フラス(幼虫が排出する木くず・糞の混合物、クビアカツヤカミキリがいることの判断材料)も提供していただきました。
埼玉県立所沢北高等学校生物部の皆さま、標本およびフラスのご提供、誠にありがとうございました。今後もクビアカツヤカミキリの認知拡大と拡大阻止に努めてまいります。
【科学部】文部科学大臣賞受賞
『SYDボランティア奨励賞』は、学校や地域でのPTA、子ども会、団体・グループなどのボランティア活動において、画期的で新しい試みを展開したり、優れた活動によって著しい効果を上げたグループ・団体を顕彰するもので、最高賞は文部科学大臣賞となっています。
本日は、SYDボランティア奨励賞贈呈式での活動発表のために、東京都渋谷区にあるSYDホールを訪れました。
発表では、地元で始まった東日本大震災で被災した地域への10年以上にわたる桜の植樹活動を成功させるための研究について紹介しました。そして、その研究が植物を暑さに強くする活力剤の開発にたどり着き、世界の植物を救う内容となったことについて、分かりやすく発表することができました。
これまでのボランティア活動の成果が認められ、文部科学大臣賞を受賞し、副賞として賞金20万円をいただくことができました。
公益財団法人修養団の皆さま、本日はありがとうございました。今後も一層励んで活動を続けていきます。
【科学部】手倉田くじら保育園での桜植樹
本校と同じく名取市にある手倉田くじら保育園では、くじら組(5歳児)のこどもたちが考えた「くじら組でやりたいこと」のひとつに「桜の樹を植えたい」想いがありました。
新しい園庭にこどもたちと植樹をするにはどうしたらよいかと考えていた時に、宮城県農業高等学校科学部の「桜プロジェクト」の活動を知り、お話をいただいたのが今回の植樹のきっかけでした。
植樹式前日は、授業が終わってから暗くなるまで事前準備を行いました。
植樹式当日、桜の苗木の由来と植樹法を伝えている様子です。
くじら組(5歳児)のこどもたちとその保護者とともに土入れを行いました。
手倉田くじら保育園の職員のみなさま、参加していただいたみなさま、本日はありがとうございました。今後もより一層励んで活動をしていきます。
【科学部】環境甲子園にて特別奨励賞受賞
『環境甲子園』は、環境共生・持続可能な社会(SDGs)の実現を目指し、エネルギー問題(省・創・蓄)やゴミ問題など多様なテーマで高校生の環境に関する取り組みのコンテストです。本日は環境甲子園での作品発表会のために、仙台市民会館を訪れました。
発表では白衣を着て、今までの研究活動について分かりやすく発表することができました。
これまでの研究の成果が認められ、特別奨励賞を受賞することができ、副賞として賞金3万円をいただくことができました。
NPO法人環境会議所東北のみなさま、本日はありがとうございました。今後もより一層励んで活動をしていきます。
【科学部】JICA筑波 玉夢桜植樹及びセレモニー
昨年の8月14日、JICA課題別研修の一環で、本校が視察地の1つとして選ばれました。そこで、ザンビアやインドネシア等9カ国の農業省等から参加をしている研修員の方に、科学部が東日本大震災後の桜を用いた地域復興活動と地域振興活動の研究発表を行い、その後「玉夢桜」の挿し木体験を行ってもらいました。
(参考資料)2023年8月14日(月)に行われた「玉夢桜」挿し木を体験の様子。
2023年8月14日(月)JICA課題別研修にて外国人研修員への活動報告についての詳細はこちら
1年が経ち、挿し木していただいた「玉夢桜」も大きくなりました。そこで、より多くの海外から来日された研修員の方々に「東日本大震災とその後の復興」「玉夢桜」を知ってもらうために、JICA筑波センターで行われた玉夢桜植樹及びセレモニーに参加しました。
5カ国・6名の2024年度JICA研修員の方々に東日本大震災後の桜を用いた地域復興活動と地域振興活動の研究発表を行いました。本発表は英語で通訳してもらいました。
JICA研修員の方とはランチ交流会にて英語で話しました。知っている単語で頑張りました。写真は「私の飼っている鳥は……」という話をしようとしましたが、「bird(鳥)」と「bat(コウモリ)」を言い間違えてしまい、それを受けて困惑するJICA研修員の様子。
宮農科学部で開発したオリジナル活力剤『桜色活力剤』の説明と希釈している様子。この活力剤は「葉を大きくする効果」「根の張りを大きくする効果」「植物に高温乾燥耐性を付与する効果」「抗菌作用」が期待されています。
JICA研修員の方々とともに「玉夢桜」の植樹を行う様子。科学部の生徒が講師として頑張っています。
最後にJICA研修員とJICAスタッフとともに記念撮影をしました。JICA筑波センターのみなさま、本日はありがとうございました。
「玉夢桜」はJICA筑波センターに入り左手にあります。お立ち寄りの際は是非「玉夢桜」をご覧下さい。
【科学部】国民参加の森林づくりシンポジウムへのパネル展示参加
継続して森を守り育てることの大切さを普及啓発することを目的に「第48回全国育樹祭」が令和7年秋に本県で初めて開催されます。その1年前プレイベントとして、「国民参加の森林づくりシンポジウム」を開催されました。本シンポジウムには科学部も参加し、沿岸部での桜の植樹活動と本校のPR活動を行ってきました。
「国民参加の森林づくりシンポジウム」は東北大学百周年記念会館川内萩ホールにて開催されました。
ブース設営をしている様子です。どうすれば上手く伝わるかを考え設営しました。
仙台・宮城観光PRキャラクターのむすび丸もかけつけてくれました。
大変多くの来場者の方が私たちの活動に興味を持ってくれました。
11月9日の「昭和万葉の森植樹祭2024」に引き続き、全国育樹祭推進室のみなさんより第48回全国育樹祭のカウントダウンフォトの掲載依頼がありました。
このカウントダウンフォトは宮城県水産林政部の公式Instagramにて掲載されます。科学部のカウントダウンフォトはいつ掲載されるでしょうか?宮城県水産林政部の公式Instagramで毎日確認してみてください。
公益財団法人森林文化協会のみなさん、公益社団法人国土緑化推進機構のみなさん、宮城県水産林政部全国育樹祭推進室のみなさん、本日はありがとうございました。今後もより一層励んで活動をしていきます。
【科学部】昭和万葉の森植樹祭2024
継続して森を守り育てることの大切さを普及啓発することを目的に「第48回全国育樹祭」が令和7年秋に本県で初めて開催されます。全国育樹祭の開催を記念し、昭和30年(1955年)に本県で初めて全国植樹祭が開催された「昭和万葉の森」を会場に、昭和天皇・香淳皇后がお手植えされたアカマツ由来の苗木を利用し、『昭和万葉の森』植樹祭2024が開催されました。この植樹祭では科学部の「玉夢桜」も植樹されました。
開会式の様子です。今回の植樹祭には来賓26名、大衡小学校386名を含む445名の参加がありました。
桜を植樹する場所の土を掘り返し、柔らかくしています。
桜を植えた後、水を注ぎながら土を埋め戻し踏み固めています。この操作により、鉢の中にある空気を抜くことができます。
植樹後の苗木を支柱に結束している様子です。普段から行っているので、とても素早く行うことができました。
植樹後には、全国育樹祭推進室のみなさんより第48回全国育樹祭のカウントダウンフォトの掲載依頼がありました。
このカウントダウンフォトは宮城県水産林政部の公式Instagramにて掲載されます。科学部のカウントダウンフォトはいつ掲載されるでしょうか?宮城県水産林政部の公式Instagramで毎日確認してみてください。
公益社団法人宮城県緑化推進委員会のみなさん、宮城県森林インストラクター協会のみなさん、宮城県水産林政部全国育樹祭推進室のみなさん、大衡小学校のみなさん、本日はありがとうございました。今後もより一層励んで活動をしていきます。
【科学部】全国高校生環境スピーチコンテストにて優秀賞受賞
全国高校生環境スピーチコンテストは、どうすれば持続可能な社会を築いていけるのか、これからの日本社会を担う高校生に地球温暖化対策やエネルギー問題などについての考えを発表するスピーチコンテストです。今回、本校科学部の桜を用いた地域親交活動とその研究についての内容が8月の予選を通過し、本選への出場が決まりました。そして、千葉商科大学にて11月3日に行われた第10回全国高校生環境スピーチコンテスト本選に山本柚花さんが出場してきました。
「第10回全国高校生環境スピーチコンテスト」と描かれたおしゃれなアートプレートとともに記念撮影。
環境スピーチコンテスト本選では桜を培養しているフラスコなどの様々な演示物を用いてわかりやすい発表を心掛けました。
本選後は特別ゲストとして発表を聴講していた、元内閣総理大臣の小泉純一郎様 と元官房長官の中川秀直様との座談会も行われ、今後被災した沿岸部にどうすれば人が戻るのかといった議論も行われました。
座談会では伝えきれなかった内容を伝える機会をいただき、より伝えたい内容を直接話すことができ、記念撮影も行えました。
表彰式では、優秀賞を受賞することができ、賞状の他、表彰楯と奨学金3万円をいただくことができました。
表彰式後のレセプションにて本校の活動についてあらためて全体の場で話す様子。レセプションでは他の予選通過した生徒との情報共有の時間もとることができました。
最後に関係者のみなさんで記念撮影を行いました。本大会を運営してくださった千葉商科大学のみなさま、特別ゲストとして来られた小泉純一郎様、中川秀直様、出場者のみなさま、本日はありがとうございました。今後もより一層励んで活動をしていきます。
【科学部】JICA筑波センターとのオンラインミーティング
2023年8月13日、JICAから受託した課題別研修で、ザンビアやインドネシア等9カ国の農業省等から参加をしている研修員の方に、「玉夢桜」の移植体験を行ってもらいました。それから1年経ち、大きく生育した「玉夢桜」をJICA筑波センターに植樹してもらうために、2024年10月28日にオンラインミーティングを行いました。
JICA筑波センターの担当の方とオンラインミーティングを行っている様子。
JICAの研修員の方々が挿し木した玉夢桜。写真は2024年8月のもの。
この「玉夢桜」はJICA筑波センターでの仮植後、課題別研修に参加した研修員の母国への植樹を目指しています。
JICA筑波センターのみなさま、本日はありがとうございました。今後もより一層励んで活動をしていきます。