農業機械科長の三瓶先生にも聞いてみた!
農業機械課はどんな学科ですか?
一言で言うなら「ものづくり」を学べる学科です。
生徒の将来像を見た時、日本の基礎を支えているのは農業や工業です。高校時代に基礎から学ぶことができることがこの学科の強みです。
1週間に実習は1年生が3時間、2年生が4時間、3年生が6時間あり上級生になるにしたがって専門教科が増えていきます。
一クラス40人を3班に分けて実習を行います。
写真は三瓶先生。エンジンを分解中。
旋盤班は旋盤という機械を使用して一本の鉄から加工しえ様々な部品を作ります。段付き加工、溝を入れ、R加工などの技術を学びネジや接合資材を作ります。
溶接班は1年生がアーク溶接、2年生がガス溶接を学びます。初心者を対象にした基本技術から応用まで行い、最後は自分で作品を作ることができます。
エンジン分解・組み立て班では1年生でガソリンエンジン、2年生でディーゼルエンジンの分解組み立てを行います。ピストンを抜くまで分解して、もう一度エンジンを始動するまで組み立てることで仕組みから用具の名前、組み立て方を深く学ぶことができます。
3年生になると1,2年生で学んだことの集大成となります。CAD/CAMを実践できます。これは生徒がパソコンで製図を行い、CAMで工作機械を動かすプログラミングを作り、機械に入力して作品を作ります。
更に課題研究では5つの班(ものづくり班、植物工場班、電気班、自然エネルギー班、機械整備班)に分かれて研究を行います。自分達で課題を見つけて3年間で学んだ技術や知識を活かして研究に取り組みます。自分たちで計画、立案、実行、検証、考察まで行えるとても楽しい授業です。
ものづくり班。太陽光発電で電気が付く。イケアのデザインを採用。
植物工場班。この中では温度・湿度などを管理して冬でも農作物や作ることが可能。
コンピューターを使用して設計を行い、様々なものを作ることができる。
どんな所に進学や就職ができますか?そのための対策などは?
今年度の進学先として東北工業大学、仙台技術高等専門学校、白石技術専門学校、花壇自動車大学校、仙台デザイン専門学校、東北職業能力開発大学校など多くの進学を決めています。将来的に自動車整備士や農業機械の整備士として更に学ぶ生徒が多いです。
就職先として株式会社クボタ・株式会社ヤンマー等の農業機械メーカーはもちろん、JAの農業機械整備、SEIKOインスツル株式会社、アイリスオ―ヤマ、TOYOタイヤ、日本通運、自衛官の整備部門に就職を決めた生徒が多いです。
進学・就職の対策として農業機械科ではアーク溶接、ガス溶接、計算技術検定、玉掛、移動式クレーン、フォークリフト、小型車両建設機械、危険物資格の取得が可能です。これだけの資格を取れば進学・就職を有利に進められます。資格は一生ものですし、自分が頑張ってきたという証にもなります。
どんな生徒に農業機械科に来て欲しいですか?
「ものづくり」に興味がある人がいいですね。ほとんどの生徒が高校から学び始めますので、詳しいことが分からなくてもOKです。工業勉強をしたい生徒。将来のために学びたいと思う生徒、専門的な知識技術を常に学び続けられる生徒を期待します。一番は「楽しむ」ていうところに目標を置いていますが、楽しむためにはルールや教えを守り、素直に聞き入れられるのであれば農業機械科を受験してくださいね。
農業機械科では扱いを間違えれば大けがに繋がります。先生の話をしっかり聞いて、安全に実習を行わなくてはなりません。そのために、5S(整理、整頓、清潔、清掃、躾)を第一に実習を進めています。周囲の環境を整え、未然に事故を防ぐ姿勢が5Sです。工業系の企業で採用されている企業感を高校生のうちに学ぶことができます。物作りのやりがや、魅力を感じて欲しいですね。
授業中に5Sを生徒に伝える三瓶先生。
受験生へのアドバイス
何故、農業機械科に入りたいのかを明確化して欲しいです。あとは高校入学後に何を目標に頑張っていきたいのか自分の考えをしっかりもっていて欲しいですね。実際の現場でも5Sや安全第一という基礎基本を学び将来のためになる学科です。