在校生から受験生へ

2021年1月の記事一覧

3年5組 農業機械科 佐藤 駿太郎(さとう しゅんたろう)さんに聞いてみた!

Q1:何故、宮農に入ったの?
 父がウエイトリフティングのオリンピック選手だったこともあり、中学生の時からウエイトリフティングを始めました。宮農では全国でもウエイトウエイトリフティング部が強豪高校ということあって、段々興味を持ち始めて頑張りたいと思って志望しました。私の兄も昨年卒業したばかりで二年生の時にインターハイ3冠で優勝していたので、自分も活躍したいという思いもありましたね。友達や先生達の応援や環境も凄く良かったので、自分の記録も伸ばすことができて、日本一にもなることが出来たのが一番の思い出です。

 

Q2:農業機械科を選んだ理由は?
 学科は農業機械科を選びましたが、理由はとても安易で機械が一番好きだったからですね(笑)。入ってみて分かったことですが、100%男子だけのクラスなので色々な人間関係が無くてクラス全員で仲が良くて凄く楽しいです(笑)。
 実習ではエンジンを分解したり、内燃機関のことも詳しく学べます。入学前は機械をいじるだけかと思ってましたが、溶接といって鉄と鉄を繋げる授業もあるんです。ガスや電気を使い熱と光が強く、とても危険ですがテレビでみたようなことが出来てとても面白い授業の一つです。「自分はこんなことが出来るんだ」と新しい特技にもなりました。
 あと、他学科よりも教科数が少ないのも良かったです。他は10科目以上ですが、機械科は9科目なのでテスト勉強が楽だと思います。
 3年生になると課題研究といって自分たちで課題を見つけて、解決方法を学ぶ授業があります。私の班はピザ窯を作っています。これは毎年先輩から後輩に引継がれて新しいものを作っています。初めは大きなドラム缶でピザ釜を作りましたが、空間が大きくて温度が全然上がりませんでした。そこで、ロケットストーブをベースに作りました。これは熱は下から上に上昇する自然の法則を用いて空気を循環させるシステムです。熱も400℃くらい上がりカリッとしたピザが焼けました。機械科なのに友達と一緒に食べられることはとても楽しいですね。
 自分で工夫しながらものを作れることが農業機械科の強みだと思います。

写真:農業機械科にある授業で使うエンジン。授業では分解して内部構造を学べる。


Q3:受験生を考える中学生へ
 5教科の点数がとれるのが一番ですが、勉強が苦手な人も多いと思います。初めから諦めるのでは無く、基本的な問題はしっかりと解けるように勉強してください。
 その他にも面接が大事です。第一印象を良くするためにも元気が必要ですね。志望動機は私も聞かれたので「農業機械科で何をやりたいのか」を明確にしておいてください。とても重要なことだと思います。
 あと、オープンスクールに行った人は、宮農がどんな学校か分かると思うので、体験入学に来てどう思ったのか、何をしたいかを言える武器になるので面接官の印象は高いと思います。
 農業機械科の先生は最初は「とても怖い」という印象がありますが、それは生徒を思って厳しくしています。授業はとても危険なことが沢山あるからこそ、聞き逃しや、間違いが大事故や大怪我に繋がります。私達を守る為にとても厳しく指導してくれる先生達です。やりがいのある学科なので皆さんにお勧めします。受験頑張ってください。

写真:佐藤駿太郎さん。

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園芸科長の菅原 勝志先生にも聞いてみた!

Q1:園芸課とはどんな学科ですか?

 園芸科は露地野菜施設野菜1施設野菜2の野菜作りを主体とした3部門と、生物工学造園果樹草花といった特色ある4部門の計7部門で構成されています。

 露地野菜では一般的に販売される野菜を育てることはもちろん、収穫したものを地元住民に向けて販売実習を行います。生徒はコミュニケーション能力の向上に繋げられるように日々学習しています。

 施設野菜1ではトマトとキュウリ等の夏野菜をガラス温室によって1年中栽培を行います。JGAP認証を取得し農作業や食品の安全や衛生面にも配慮した学習を行っています。

 施設野菜2では宮城県の特産物であるイチゴ(もういっこ、とちおとめ、ニコニコベリー)とメロンの栽培を中心に学んでいます。全てビニールハウスの中で管理するので、高付加価値を付けて販売する学習ができます。

 生物工学では新しい品種等を培養・育種して開発などを学べます。試験管の中で細胞を培養して増やすなど、他の学校では行っていないことも学べます。各種大会にも参加して全国入賞するなど実績を残しています。

 造園では庭木の剪定や植物の栽培管理、水辺、山林、広場などの空間整備などを行います。造園技能技師の資格取得が行えるのも魅力の一つですね。測量も学べるので幅広い分野を網羅しています。

 草花では綺麗な花の育て方はもちろん、生徒が作った花を県庁や仙台空港の植栽も行っています。フラワーアレンジメントとの資格取得もできるので花が好きな生徒にお勧めです。

 果樹ではリンゴ、ナシ、桃、ブルーベリーの栽培管理・販売を行っています。収穫した果樹を近隣の企業へ持って行き、コラボレーションしてジェラート作りを行っています。

 皆さんが入学して1年目は園芸科7部門と農業科3部門を全て学び自分が何を深く学びたいかを決めてもらいます。2年生からは各部門分かれて専門的に学び始めます。2年生からは選んだ以外の部門に行くことはありません。卒業まで自分が選んだ部門で専門的に学習を深め将来に活かしています。
 どの部門でも地域に根差した人材の育成を目標にしています。作った野菜は地産地産を目標に販売実習や学校で行っている無人販売所で一般の方に日々販売を行っています。自ら種を撒き、管理し、収穫し、加工して、販売するという一環した学びがここにはあります。やる気のある生徒をお待ちしています!

写真:園芸課長の菅原勝志先生。園芸科について熱く想いを語ってくれました。

 

Q2:どんな人に受験してもらいたいですか?
 農業に興味があり、将来的に仕事として携わってみたいと思う人に受験してもらいたいですが、最近では農業に興味が無かった生徒が入学して、農業の楽しさに気がついて仕事として選ぶ生徒も増えています。

 学校では農業を通して、挨拶、コミュニケーション、課題解決能力、食や命の大切さ等、ここでしか学べないことが一杯あります。だからこそ、経験したことを将来に活かして頑張りたいと思う中学生を募集します。

 入学してくる生徒のほとんどは農業未経験者ですが、先生達は皆さんに少しでも興味をもってもらうように農作物の実物を通して見て、触って、味わって楽しさや、面白さを学んでもらいたいと思っています。友達と協力して一つのものを一から作る喜びを皆さん伝えたいので興味ある方は受験してみてくださいね。

 分からないことは沢山あると思いますが、面接では入学してから何を学びたいかということは明確にしたほうがいいですね。農業でも部活動でも情熱をもってハキハキと自分の思っていることを話して欲しいです。

 写真:授業中の園芸課長の菅原勝志先生。

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3年4組 生活科 雫石 麻梨愛(しずくいし まりあ)さん&吉田 彩華(よしだ あやか)さんに聞いてみた!

Q1:生活科はどんな学科ですか?
 生活科は女子の割合が8割と多いですが、小数の男子とも仲良くしています。生活科は3年間同じクラスなので、人との付き合い方が学べるっていうのも特徴ではないでしょうか。だから、チームの団結力は他の学科よりも強く、イベントや体育祭等の行事では結束して活躍しています。あと、負けず嫌いの人も多いのかもしれません(笑)。
 2年生になると選択科目があり、保育、福祉、調理に分かれて学びますよ。保育は主に保育師になるための資格の勉強が充実して、深く知識を学ぶことができます。福祉は介護師になるための技術を学び、実際にお年寄りを相手にするときスキルは将来使えますね。調理は食中毒についてや、学校のお米を使い料理を学びます。料理検定なども受検していますし、家庭を持ったときに役立つこと間違いなしです。意外と料理好き男子がいたりします。

 農業系ではサツマイモ等の野菜を育てます。この畑は秋になると4000人の幼稚園や保育所の児童が芋ほり体験に来てくれるので、私たちが説明や芋掘りを手伝うので子供好きはたまらない授業です。


 
Q2:二人が高校生活で頑張ったことは?
 同じ写真部に所属して彩華さんから麻梨愛さんに声をかけて仲良くなりました。偶然、二人とも写真部に入部したんです。初めは二人とも部活でやる気は無かったんですが、副顧問の先生がとても熱心に教えてくるんです。撮影した写真を褒めてもらうと嬉しく、どんどん一生懸命に取り組むようになりました。写真の3大大会の内、写真甲子園全国大会と全国高校総合文化祭にも出場することができました。コロナじゃなかったら、他の県にも沢山いけて写真の大会に参加したはずなにの、それが叶わなかったのがとても悔しいです。でも、写真部に入って色んな経験ができたことは私達二人の宝物だし最高の思い出ですね。

写真:写真甲子園に出した作品

 

Q3:中学生に向けてのアドバイスは?
 とりあえず夢を諦めないでください。宮農に入ったからといって農業だけをしないといけないというわけではありません。特に私は写真部を頑張っていたので。。。授業は日常のどんな生活にも役立てることが学べます。販売実習もしているので、お客様への対応や元気に挨拶するなど、当たり前のことですが、実際にやると難しいことも学べます。おかげさまで、接客力はめちゃくちゃつきましたね(笑)。
 受験では面接練習をしっかりしましょう!学校独自の寮生活のことも調べてみてください。意外とインターネットで検索すると面接の内容も出てくるので独自に調べてみてはどうでしょうか?私はテストに自信が無かったので面接で点数をとれるようにしっかり練習はしてきました。もちろん、5教科の勉強も出来るだけ頑張りましたよ(笑)。

写真:左が吉田彩華さん、真ん中が雫石麻梨愛さん

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3年2組 農業科 保坂 霞(ほさか かすみ)さんに聞いてみた!

Q1:何故、宮農に入ったの?
 普通高校に行くつもりは初めからありませんでした。何か特色ある学校に入りたいと思っていたんです。そんな理由から、中学3年生の時に宮農の1日体験入学を経験しました。授業では旋盤という機械を使用して鉄の駒を作ったんです。初めての体験で自分の手で作り上げることに感動して「この学校にしよう」と決意しました。
 元々、体を動かすのが好きだっんですが実習が多い方が自分に合っていると感じていました。また、小さいころから動物が大好きっていうのもあると思います。家でも犬を2匹飼っています。学校には牛、豚、鶏を飼育しているのでいつでも動物と触れ合いたいという考えもあったんですね。(笑)

 写真:直撒きの授業中

 

Q2:農業科の作物専攻を選んだ理由は?
 動物が好きだったんで2年生からは畜産を選考しようと思っていましたが、「作物は楽しいよ」っていう先輩の勧めで作物部門を選択しました。
 授業では10品種のお米を作っているので、食べ比べで沢山のお米を食べました。お米の消費拡大の為に授業で「ほや丼」を作って地元企業に商品化したり、大企業の人が来て出前授業をしてくれたり、本当に授業の内容は沢山ありました。小学生と一緒にお米の商品開発もしたりして、自分が教えなきゃいけないんですけど、そんな経験は普通なら味わえなかっただろうなって思いますね。
 先日、私達が育てたお米が「日本一美味しいお米コンテスト」において最優秀賞を受賞したんです。普段、自分たちが取り組んで来たお米が日本1を取れて本当に嬉しかったですね。先生も大喜びでした。今では作物を選んで良かったと心から思っています。

 写真:日本一美味しいお米コンテスト受賞

 

Q3:授業の思い出を教えて?
 初めは重労働で農業をするイメージがありましたが、実際には座学も多くわかりやすかったです。今の農業は機械化が進んでいるので、重労働はなく体験したことの無い授業ばかりでした。
 そんな中で一番の思い出は1年生の時にタマネギを収穫した時のことです。先生に「甘いから生のまま食べてみろ」といわれて取れたてのタマネギを食べてみたけど、実際にはめちゃくちゃ辛かったんです。畑でそのまま野菜を食べることは初めての体験だったので一番の思い出です。(笑)
 農業は寒くても暑くても農作物に合わせて実習を行います。時には雨や雪でもカッパを着て実習することがありますが、そんな経験が今では活きていて、どんなことも諦めず最後まで取り組む力になったと思っています。

 写真:(株)KUBOTAの出前授業の実習

 

Q4:学校生活のことを教えて
 入学式当日にとても注意をしてくる先生もいましたが、時間の経過と共に家の事や悩みも聞いてくれるようになりました。今では怒っていたことも生徒の事を考えてくれているのかなって思えるようになりましたね(笑)。だからこそ、メリハリをつけて「真面目にやるときやる」と「楽しく明るく学ぶ」を徹底するようにしています。
 休み時間や放課後は友達が面白い人ばかりで毎日笑うことができています。それが卒業したら無くなると思うと今からさみしい気持ちでいっぱいです。

写真:高舘小学校へ友達と出前授業

 

Q5:受験を考える中学生へ
 自分の考えをしっかり持っていた方がいいと思います。「入学したらこうしたい」、「学校で何がしたい」とか持ってる人の方が面接は強いと思います。練習を繰り返せば明るく、自信もつくと思うので繰り返し行ってください。
 あと、5教科の勉強は苦手が無いようにしてください。苦手なものほど勉強すれば点数があがるので、好き嫌いをせずに勉強したほうがいいと思います。
 私が3年間ここにいて、宮農とは「楽しむためにはやるべき事を、最後までやり通すことができる人」が来るべきだと思います。何事にも中途半端では楽しむことが出来ません。皆さんが来るのを楽しみにしてます。頑張ってくださいね。

写真:「かのおが便利軒」の取材

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