在校生から受験生へ

農業科長の今野博章先生にも聞いてみた!

Q1:農業科とはどんな学科ですか?

 作物学と畜産学と学ぶことができる学科です。作物では10種類の品種を作り、ICTを活用したスマート農業も取り入れています。

 畜産では乳牛、和牛、鶏、豚を飼育し、大中小の飼育を学ぶことができます。二つの部門とも生物の命を感じながら学習できることが一番の魅力だと思います。

 私は畜産の担当です。この部門では新しい命の誕生に立ち会うことができます。親はとても苦しんで出産するので、誕生した瞬間は「感動」です。生まれたばかりの仔牛はミルクを飲むことができません。生徒が手を添えて優しく飲ませてあげることで命を繋ぐことができるのです。

 学校で飼育する生き物は全て「経済動物」といいます。これは牛乳、卵、肉等の食糧生産のために人間が供するための動物を指します。それに対して皆さんが飼っているペットは「愛玩動物」になります。癒しを与えてくれるため伴侶動物とも言われていますね。学校は「経済動物」のため牛乳が搾れなくなれば、可愛くても屠畜して肉にしなくてはならないのです。時には難産で親牛や子牛が命を落とすことだってあります。それでも、皆さんには愛情を持って飼育して欲しいと考えています。愛情を注ぎすぎると、お別れの時にとても悲しくなりますが、だからこそ普段の実習を一生懸命頑張れます。愛情を注げば乳牛は牛乳が出し、豚は肉質が良くなり人間に恩恵をもたらしてくれます。動物達と学ぶことができる学科ですので興味ある方は是非きてください。

写真:農業科について熱く語る今野先生。

 

Q2:どんな人に受験してもらいたいですか?

 高校で学んだことを活かせる所に進みたいと思う人に受験して欲しいです。できれば畜産を広げてくれるような人材がいいですが、もちろん「動物好き」という方も向いていると思います。人間にとって食べることは基本だからこそ、その産業に携わりたいと興味を持っている人であれば誰でも一生懸命に教えます。

 ほとんどは農業未経験者だと思いますが、種を撒き、育て、収穫し、食すことが生活の根幹だと思うので、それを体験できる学科です。ほとんどの生徒に対して「感動」する学びを提供するので動物やお米が好きな生徒は受験して欲しいですね。

 受験のアドバイスとしては基礎学力をしっかり身につけましょう。農業だけじゃなくほとんどの職業で最低限の学力が必要になります。今の勉強が将来の自分の成長に繋がっているはずです。

 面接では宮農で何をやりたいのか、何を学びたいのか、将来どうなりたちのかのビジョンを明確しているといいと思います。面接はハッキリと自分の意見を言えるようにしてください。緊張をしていると思いますが頑張ってください。

写真:明るく授業を行う今野先生。